介護福祉士 月8万円賃上を法人に聞いたら悲惨な答えが返ってきた

2018-03-21介護業界

この記事は約 6 分で読めます。

パソコンを見ながら考える男性のイラスト
去年決まった介護士の賃上げ政策が、介護業界で働く・働く事を目指す人たちから注目を集めています。

既に介護業界で働いている方はもちろん、介護職を目指す方・あるいは誰かに転職をすすめたい方はとても気になる話題ですよね!

まだまだ先の話とはわかっていても気になるのが人の性!
玉砕覚悟でかわりに私が聞いてみましたよ!

 

勤続10年以上の介護福祉士は月8万の賃上げが決まった

 

2017年冬、国会で“介護離職ゼロ“を目標に制定された“勤続10年以上の介護福祉士は月給8万アップ”政策。
これまでも処遇改善金などの政策で介護士の賃上げは行われて来ましたが、金額にして月1~2万円程度。

もともとの賃金が低いとされる介護業界では、処遇改善金があってやっと“安月給だけどまあ何とかやっていけそう”という水準でした。

そのため介護業界は慢性的な人材不足で、ベテラン職員と呼ばれる人たちは施設を転々としている人が多く、“介護士は5年でベテラン”“平均勤続年数は約5年”と言われています。

そこに投入された“勤続10年以上の介護福祉士は月給8万アップしてあげるよ!”というまき餌。
はたしてこの政策は無事実施され、低賃金の代名詞である介護士の追い風となるのか!?

 

この政策の要点

一番重要な部分は【介護福祉士】という部分です。
ケアマネや相談員はもちろん、国家資格である介護福祉士を取得していない介護士も、現状は対象外という事になります。

次に【勤続10年以上】という部分です。
“経験10年“ではなく“勤続10年”という事なので、“新人だけれど業界で20年以上頑張って来られた先輩方“は対象外です。

そして最後に【月8万円】という部分です。

実はこの部分は曖昧な点が多く、今後施行される予定の2019年10月までに変更される可能性があります。

 

この政策の問題点

問題点はただ一つです。実はこの政策には【月8万円】の使い道は事業所の判断に任せるという補足があるんです!

という事は、処遇改善金と同じで“大幅に減額される”“介護士以外の看護師や事務職などにも割り当てられる”“そもそも職員には払われず、事業所の収入になる”という事になる可能性があるという事です

名ばかり資格である介護福祉士にやっと光が当たったというのに、こんな補足を付けるなんてひどいと思いませんか!?

 

職場・ネットの反応は?

同じ介護福祉士の仲間たちはどう考えているのでしょうか。
職場で聞いてみた生の声、ネットの反応を見てみましょう!

 

職場の反応

  • 本当に8万アップしたらもう辞められなくなるよね
  • どうせ3万円くらいになるんじゃないか
  • 処遇改善金と一緒で、個々にボーナスとして振り分けられるのでは
  • 出ないなら続ける理由がない。しっかり出してくれる所に転職する
  • 10年頑張って貢献したのは自分なんだから、他の人に振り分けるのだけは許せない

 

ネットの反応

ネットでも同じような意見が多い一方で、こんな意見もありました。

初めから賃金を上げないと、そもそも就職してくれない。新人のモチベーションアップが重要。せめて段階制にすべき

そうですね! 確かに、そもそも10年勤務できるかが最大の問題ですよね。

国家資格である介護福祉士は学歴がなくても経験3年で取得可能です。
多くの事業所では介護福祉士を取得すれば手当が付きますから、実質最短3年で昇給としても、その後最短で7年は昇格がない限り大きな昇給がないのが一般的です。
「10年後には給料が8万円あがるから・・・頑張ろう!」なんて、思えない人の方が多いでしょう。

しかしこれは今後変わる可能性が示唆されていました。
例えば、

現状→10年で8万円
今後→1年で1万円 3年で2万円 5年・10年で○万円

となる可能性があります。
その方が現状多くの介護士が恩恵を受けられ現実的ですね。

 

同じ所で10年以上、管理職やケアマネにならずステップアップ転職もしない職員は、そもそも使えない人が多い。そんな人を優遇して本当に仕事ができる人がかわいそう

これは・・・・。
確かに1カ所の勤続年数での縛りは不公平ですが、この政策の目的はそもそも現場で実際に介護を行う介護士不足の問題に対する政策なので、職種縛りは仕方ないと思います。

現にケアマネは現場からドロップアウトした方・現場で働けなくなった時の保険として取得する流れが強く、求人も飽和状態です。

管理職も直接現場を取り仕切る役職でないかぎり、介護経験不問となっている場合がありまから、
私個人の意見としては、現場を尊重する事は間違っていないと思います。

 



 

勤務先の特養で実現可能か聞いてみた

 

実施されて勤務先で結果が違うなら、実際事業所のエライ人に聞いてみるのが一番でしょう。

という事で聞いてきました!

 

一番偉い人に直接聞いてみた結果

私が勤務する特養で統括相談役をされている方に直接聞いてみました。
結果は・・・・

「そんなの国の理想です!できるわけない。うまい事言っているけど、処遇改善金が廃止されて施設の運営が厳しくなると思う。」

はい。わかりました。

ほんの少し、ほんの少しだけ期待していた事が恥ずかしくなる位きっぱりと、ものの数秒でインタビューは終了しました。

これにより、私が勤める法人という小さな範囲では2019年10月の介護福祉士8万円の賃上げは【無い】という事になりました

 

参考までに勤務先の年収など

・夜勤手当12.000/回(月5~6回あり)
・初任者研修手当2.000
・実務者研修手当5.000
・介護福祉士手当15.000
・配偶者手当13.500
・子供手当6.500~5.500
・賃貸住居手当10.000
・主任手当20.000
・課長手当30.000
・施設長手当50.000
・年齢給で1歳あたり2.000円

私は勤続7年・主任経験あり(いまはヒラです)・マイホーム持ち33歳ですが、交通費を含めず年収480万程です。

おそらく全国的に見ても屈指の待遇なので、運営を切り詰めて支払ってくださっているのでしょう。
「うちは仕方ないかな」というのが素直な感想です。

 



 

あとがき

 

結局のところ、「自分の事業所はどうなんだろう」と悩んでいるあなた!聞いた方が早いですよ!

・・・とココまで言いたい放題の私でしたが、ここにきて反省しています。

実際に実現するにしてもしないにしても、まずこの政策の“財源が消費増税”によって行われるという事を意識しないといけませんね!
「自分たちは頑張っているから当然だよ!」という意識をもっていたら、多くの方の反感を買ってしまうでしょう。

低賃金でも重労働で劣悪な環境が多くても、介護業界で働く事を決めたのは自分自身ですよね。
どんな理由があったとしても。
「文句を言うなら違う職を探せば?」と言われるよりも、どうせなら「大変なのにえらいね」と言われた方が頑張れませんか!?

かつては看護師も低学歴で就く仕事だと言われ、現在の待遇を得るには長い時間と看護師の努力・実績が必要だったと聞きます。

結果はどうあれ、介護の仕事に目を向けてくれた事に感謝して受け入れ頑張りましょう!
頑張って働いて幸せになって、利用者さまにも幸せをおすそわけできる事を願っています。

2018-03-21介護業界

Posted by garu-mama