テレビで話題の納豆!健康効果と最新情報まとめ

2018-03-09栄養と健康効果

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納豆が皿に盛られているイラスト
日本では古くから食べられている納豆。
体に良い事はわかっていても、正しい知識がなければ栄養が吸収されない事があり、「好きという程ではないが、健康のために食べている」という方にとっては、間違った摂取によってまったく意味のない事になりかねません。

しかし厄介な事に、栄養に関する情報は日々変わっているため、常に最新の情報を知っておくことが必要です。

このページでは納豆に関する新常識をまとめて行きます。

 

この記事の目次(目的の部分にジャンプできます)

正しい納豆の食べ方を知る。納豆の新常識

 

最小限の努力で効率良く健康効果を得ることは、時間的・金銭的なメリットにもなります。
健康効果を気にせずに「ただ好きだから食べている」という方であれば縁のない事かもしれませんが、頭の片隅にあるだけでも無駄にはなりません。

最新の情報を手に入れて、効率良く健康効果を手に入れましょう。

 

熱々のごはんで効果が薄まるナットウキナーゼ

納豆の代表的な栄養素であるナットウキナーゼ。
納豆のネバネバに含まれているたんぱく質で、発酵過程で生み出される栄養素です。

ナットウキナーゼは熱に弱く、50度以上の熱が加わる事で働きが弱まり、70度以上で効果が激減するため、熱々のごはんにかけて食べることは、納豆の一番の長所を失うことになります。

納豆の一番の長所というのは大げさではありません。
ナットウキナーゼには血栓を溶かす性質があり、脳梗塞や心筋梗塞、エコノミークラス症候群などの予防に効果があります。
※血栓とは、血液中のたんぱく質がかたまったもので、血管をつまらせ脳梗塞などの病気を引き起こす原因になります。前兆が見つけにくく、突然死の大きな原因と言えます。

血栓ができる事はとても恐ろしい事です。
納豆を食べる時はご飯をさまして食べるか、別のお皿に盛ってそれぞれ食べるようにしましょう。
余談ですが、冷や飯は米に含まれるでんぷんが変性して太りにくくなるほか、血糖値の上昇を抑制するため糖尿病予防にも効果的です。

 

納豆の健康効果を高める混ぜ方

納豆製造の大手であるタカノフーズは以下のように説明されています。

納豆を混ぜていくと、豆の周囲についた粘り成分が集まり、空気を含んで、舌触りがまろやかになってきます。美味しさはこの舌触りの変化による部分が大きいようです。糸を引かない方が好みの方もいらっしゃいますので、一概には言えません。自分だけの好みの回数を見つけるのも良いでしょう。栄養価は混ぜる回数に影響は受けないと言われています。   タカノフーズ株式会社HPより引用

 

混ぜる事で味が変化するが、栄養価は変わらないとされています。

この説明の通り、混ぜ方によてナットウキナーゼが増えることはありませんが、ナットウキナーゼを胃酸から保護する“糖たんぱく“を増やす事ができます。
混ぜる回数については、何回混ぜる糖たんぱくがとどれだけ増えるというデータがないので、“何回が良い”とは言えませんが、混ぜすぎはデメリットになります。

研究機関によると、混ぜる回数が100回でうまみ成分が2.3倍になり、200階で3.3倍、300回以上では4.2倍になるそうです。

うまみ成分はグルタミン酸と呼ばれるアミノ酸(たんぱく質)ですが、味の素などの“うま味調味料“のもとになる成分です。
グルタミン酸の健康効果は、認知症予防や記憶力向上、利尿効果、アンモニアの解毒作用、美肌効果などがあります。

しかし、グルタミン酸には問題があります。
先ほどふれた“混ぜすぎのデメリット”の正体ですが、グルタミン酸の過剰摂取は片頭痛や歯痛、緑内障、うつなどの精神疾患を引き起こす可能性が研究により分かっているようです。

混ぜるのは適度(好み)にした方が良いでしょう。

 

冷蔵庫から出して20~30分置いてから食べる

冷蔵庫から出す事で納豆の発酵が進み、ナットウキナーゼ、レシチンが増えます。
レシチンは大豆や卵、肉などに含まれるリン脂質で、脳や神経組織などに多く含まれる、体にとても重要な成分で、記憶や睡眠、認知症予防、脂質の代謝、肝臓を保護する効果があります。

 

ひきわり納豆は粒納豆よりも納豆菌などが多い

納豆の豆は大豆や枝豆など種類が増えて来ていますが、形状は粒納豆・ひきわり納豆の2種類に限られ、この形状の差は納豆の健康効果に大きく影響します。

粒納豆・ひきわり納豆の特徴を比較しましたが、ひきわり納豆の方が健康効果は高いようです。

 

粒納豆

粒納豆は一般的なよくスーパーで売られている方です。
大豆を水に浸して柔らかくした後に、鍋で蒸してから納豆菌をかけ、発酵させることで完成するのが粒納豆です。

豆に皮がないひきわり納豆と比べ、食物繊維が多い

 

ひきわり納豆

ひきわり納豆は豆に皮がなく、砕いてから発酵させるため粒納豆と比べ表面積が大きく、発酵が進みやすい特徴があります。
それにより、粒納豆と比べ血液サラサラ効果のナットウキナーゼ、カルシウムの吸収を助けるビタミンK、認知症予防効果が期待できるスペルミジンが多く含まれています。
また、皮がないひきわり納豆は食物繊維が少ない反面、消化されやすくうまみも感じやすくなります。

 

納豆と相性が良い食材

  • 牛乳などの乳製品
  • ねぎや玉ねぎ
  • キムチや味噌などの発酵食品

牛乳などの乳製品にはカルシウムが多く含まれていますが、納豆にはカルシウムの吸収を助けるビタミンKが豊富に含まれているので、相性がとても良いそうです。

ネギや玉ネギなどに含まれるアリシンには血栓予防効果があり、納豆に含まれるビタミンB1の効果を高める働きもあります。
ビタミンB1は糖質を消費する時に必要で、不足すると疲労や肥満の原因になります。

 

納豆と生たまごは相性が悪い

納豆に含まれるビオチンは、お肌に良いとされるビタミンです。
そのビオチンの効果を邪魔するのが生の卵白なので、どうしても一緒に食べたい場合はたまごを加熱するか、白身を取り除いて黄身だけを食べると良いそうです。

 

食べるのは睡眠の4時間前

心筋梗塞や脳梗塞がおこりやすい時間帯を表したグラフ。血栓予防効果があるナットウキナーゼの効果が出るには4時間かかり、脳梗塞などの危険ゾーンは朝方から夕方のため、納豆を摂取するのは0時くらいまでが良い事がわかる。
発作のおこりやすい時間帯 参照:日本ナットウキナーゼ協会

血栓予防効果があるナットウキナーゼ。
その効果が出るのが4時間後という理由から、納豆は睡眠の4時間前の摂取が良いそうです。

睡眠中は水分不足から脱水になりやすく、脱水は血液が固まりやすい状況にします。
途中で目が覚めて水分を摂取できるなら良いですが、眠りに入ったら朝まで起きない方や、汗かきな方、寝返りが少なく長時間おなじ姿勢のままな方は要注意です。
あてはまる方は納豆を食べて、睡眠中におこる突然死のリスクを減らしましょう。

ナットウキナーゼの効果は10~12時間持続します。

 



 

その他、納豆に含まれる栄養素や期待される効果

 

納豆の正しい食べ方で紹介した効果のほかにも、うれしい健康効果がいっぱいの納豆。
花粉症や骨粗鬆症などにも効果が期待できます。

 

風邪やインフルエンザ予防

  • 納豆菌は整腸作用があり、細菌・ウイルスの働きも抑える
  • ジピコリン酸が細菌とウイルスの感染を抑える。
    食中毒を引き起こすサルモネラ菌や、病原性大腸菌O-157の増殖を抑えるほど強い効果がある
  • ビタミンB1の疲労回復効果で抵抗力がつく
  • ビタミンB2が免疫細胞の活動を高める
  • サポニンが免疫力を強化する
  • イソフラボンが風邪・インフルエンザの症状を軽減
    ※風邪やインフルエンザにかかると、体内で活性酸素が多く発生します。
    活性酸素は細胞を傷つけて炎症を進行させるので、風邪やインフルエンザの症状も悪化しやすくなりますが、イソフラボンが活性酸素を抑える事で炎症を抑えてくれる

 

花粉症にも納豆が効果的

納豆の粘りに含まれるムチンが鼻の粘膜などを保護・修復します。
大量の鼻水で鼻の粘膜を痛めてしまっても、ムチンが痛んだ鼻の粘膜を修復し、機能を元通りに戻してくれる働きがあります。
また、目の乾燥やかゆみを抑える効果・抗ウイルス作用、抗炎症作用もあり、アレルギーの抑制効果が期待できます。

ムチン以外にも、免疫機能を正常に保ちアレルギーになりにくい体質にしてくれるたんぱく質、花粉症による炎症を抑え粘膜を正常に保つ作用があるビタミンB2、痛んだ粘膜の修復を早める亜鉛、免疫力を高めるセレンなど、納豆には花粉症に効果的な成分が豊富に含まれています。

 

補足を追記しました
2018.5.1 追記:「ムチン」という呼び方については、“間違いである”という意見があります。

ムチンは動物の上皮細胞(じょうひさいぼう:皮膚や粘膜をつくる細胞)から分泌される粘液の成分であり、水溶性の食物繊維ですが、植物である納豆には存在しないようです。

※日本でムチンの誤用が広まったのは明治時代にさかのぼるそうで、国外では「ムチン」とは呼ばれていない

 

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)予防

納豆に含まれるビタミンKはカルシウムの吸収を助ける役割があるため、老後の骨粗鬆症予防が期待できます。
骨粗鬆症になると骨が折れたりしやすくなり、ぶつけたり少し勢いよく座っただけで骨折事があります。
特に、女性は骨粗鬆症になりやすいのでうれしい効能といえます。

 

むくみに良い

血流を促進する働きがあるので、冷えやむくみに効果があります。
また、納豆にはカリウムが豊富に含まれているため、余分な水分や塩分を体外に出す働きも期待できます。

 

肌トラブルに強い

発酵食品には保湿効果の高い成分が含まれています。
ポリグルタミン酸という栄養素には保湿力があり、ヒアルロン酸の10倍にも相当します。

 

ガン予防

納豆を作る工程で、納豆菌はビタミンB2をおよそ10倍に増やす働きがあります。
ビタミンB2は、ガンを誘発する過酸化脂質を抑制・分解してくれます。

 

整腸作用

長時間生きたま腸内を掃除してくれる納豆菌は、整腸作用に高い効果があり、
有害な毒素を排出するデトックス効果もあります。

 

貧血予防

納豆は鉄やミネラルがバランス良く含まれていて、貧血を予防する効果のあるビタミンB12も含んでいます。

 



 

納豆を食べる際の注意点

 

納豆菌は強い菌のため、他の良い菌の作用を邪魔します。1日2パックまでが目安です。
納豆の食べ過ぎは大豆アレルギーを誘発します。

個人的な例ですが、私は1度に4パック食べて蕁麻疹(じんましん)が出た事があります。
その程度なら我慢で済みますが、大豆アレルギーが常態化し、命にかかわる事があるので注意が必要です。
大豆アレルギーをお持ちの方や、飲んでいる薬が“納豆禁忌”の場合がありますので注意が必要です。

 

納豆と服用している薬の関係性

抗血栓剤という薬をご存じでしょうか。血液がかたまり血栓ができるのを防ぐ薬で、一般的にはワルファリン、ワーファリン、バイアスピリン、バファリンなどの名称があてはまります。

この抗血栓剤と似た効果が、納豆に含まれるナットウキナーゼにあります。
その反面で、納豆はビタミンKという“血液を固める効果“があるビタミンを腸内で作り出すため、命を守るために服用している抗血栓剤の効果が阻害されます。

そのため抗血栓剤服用者は納豆が禁忌とされ、病院や老人ホームでは納豆が出されないように管理されている事があります。

※納豆の豆は大豆でも枝豆でもビタミンKは変わりませんが、同じように豆を発酵させる味噌には多く含まれていないようです。

※通常の健康な方については、納豆を食べたから血が止まりにくくなる事や、血が固まってしまうという心配はありません

 



 

納豆に関する知識

 

納豆を食べるうえで、知っておくと得するかもしれない豆知識です。

 

賞味期限切れの納豆は食べられるか

納豆の賞味期限は、冷蔵庫(10℃以下)で保存しておいしく食べられる期限。
期限を過ぎた納豆は以下のようになる事が考えられるので、賞味期限内で食べる方が良いでしょう。

  • べたべたした感じになる
  • 臭いが強くなる
  • 色が濃くなる
  • 納豆のうまみ成分が結晶化して、ジャリジャリした食感になる

 

とってあった添付のたれに異物

長期間保存したタレは、塩分が結晶化してガラスやプラスチックなどの異物に見える事があります。

 

納豆についている白いモコモコ

白くモコモコしたようなものは、「被り」と呼ばれる納豆菌の菌層です。
全体に白い事もあれば、まばらに白かったり若干茶色くなっている事がありますが、これらは全て異常ではありません。

また、表面にチロシンという白く粒々したアミノ酸の結晶が表れてくる場合がありますが、体への影響はありません。
通常は賞味期限内に発生する事はありませんが、賞味期限内の納豆でも冷蔵温度によっては発生する事があります。

ひきわり納豆は大豆を割ってあり、皮がないので納豆菌による分解が進みやすく、賞味期限内でもチロシンが発生する場合があるようです。

 

納豆は冷凍できるか

購入後すぐに密封袋に入れて冷凍させ、食べる前日くらいに冷蔵庫で自然解凍すれば、あまり味が落ちる事なく食べる事が可能ですが、おすすめしません。

電子レンジを使ったり、常温での解凍は品質が悪くさらに味が落ちてしまうので、冷蔵庫で自然解凍させます。

 

納豆の一部がピンク色になっている

ピンク色の部分は大豆の芽が出る部分で、体に害はありません。

 

納豆が一部が黒くなっている

豆がさやにつながっていた部分で、体に害はありません。

 

納豆が粘る理由

納豆の粘りは、納豆菌が大豆のたんぱく質を分解してできたグルタミン酸と、糖の一種であるフラクタンという物質から出来ていますが、そのグルタミン酸がバネのように折りたたまれてつながっているのが粘りの原因のようです。

 

納豆はなぜ臭い

納豆のにおいは納豆菌がつくりだすものです。
においの主成分は、発酵の工程で納豆菌によって作られるアンモニア臭などです。
製造後も発酵が進んでいるので、日がたつにつれて臭いが強くなります。

 

大豆・枝豆以外で納豆にできる豆

あずき、とうもろこし、グリンピースでも納豆を作る事が可能ですが、うまみ成分のグルタミン酸が少ないためおいしくないようです。

 

なぜ腐らせても食べられるのか

“発酵“と“腐る“
言葉は違いますが状態は同じです。納豆は腐った豆です。
腐ったものは腹を下したり食中毒になるのに、なぜ納豆は何事もなく食べる事ができるのでしょうか。

“発酵“と“腐る“の違いは微生物を人間がコントロールしているかどうかです。
人間に害がなく、良い効果だけが現れるように微生物をコントロールしたものが“発酵食品”で、私たちは体を壊す事なく食べる事ができます。

 

お酢や酢の物と一緒に食べると納豆菌は死滅するのか

死滅しません。納豆菌は胃酸のなかを通り腸にまで届く力があるので、心配ないようです。

 

納豆を食べ終わったお皿の洗い方

納豆の粘りは水溶性なので水につけておき、固まらないようにします。
粘りがスポンジにつくと取れにくくなるので、先に手洗いで粘りを取ると良いです。
また、洗剤を使う事で粘りが取れにくくなる場合があるので、温水で手洗いをしてヌメリを取り除いてから洗剤を使うと良いそうです。

 



 

あとがき

 

なじみ深く、スーパーで安く手に入るため、比較的始めやすい“納豆健康法“
お金に困りやすい老後も続ける事ができるため、うまく活用すれば健康寿命をのばす事ができる、まさに庶民のスーパーフードと言えます。

さまざまな食材が注目される中、“テレビで取り上げられるとしばらく欠品”するのは今も昔も納豆くらいです。
しかし、純粋な納豆好きには迷惑な話なので、効率良く摂取して無駄に消費しない事も大切な事です。

日本古来のスーパーフードである納豆。
これからも私たちの健康を支えてくれる事を期待しましょう。

2018-03-09栄養と健康効果

Posted by garu-mama