夕暮れ症候群の原因と対応のコツを介護士が解説!不穏の原因は自分?

2018-04-17カラダと病気②

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夕暮れを表す画像。夕焼けを背景にかかしとトンボ
夕方になると急に動き回ったり急に機嫌悪そうにし出す認知症高齢者。

認知症の高齢者が大勢あつまる老人ホームなどでは、夕方から眠りに就くまでの時間、豹変した認知症高齢者の対応に追われる事が多くあります。

このような症状を“夕暮れ症候群”と言いますが、この急に性格が変わったように豹変する原因は“染みついた記憶“です。

この事を理解していれば、認知症の高齢者が豹変する夕方も怖くありません。

介護をする私たちが認知症高齢者の行動を先回りし、あらかじめ用意されたテンプレートの声掛けをするだけでも、精神的な負担や事故の発生を予防する事ができます。

 

夕暮れ症候群が起こる原因

 

認知症高齢者によく見られる夕暮れ症候群ですが、その原因は“長年染みついた生活習慣”だと言えます。

子供の頃から染みついている“日が暮れて来たから・・・・”という記憶が強く出てきてしまう様です。
いまの高齢者は子供の頃から家事を手伝う事や早く帰るの事が当然でした。
多くの方にとって夕方は仕事が終わって家に帰る時間です。

これらの染みついた行動が夕暮れや照明に連動してしまうのです。

 

夕暮れ症候群で落ち着かない時によくある言動

夕方と言えばご飯の支度や買い物など、いろいろな準備があり忙しい時間ですよね。

介護をする私たちも忙しい時間なので、それを見た認知症高齢者は余計に「忙しそうだから帰らなきゃ」「私も早く帰って支度しなきゃ」「みんなが(家族や職員)忙しそうだから手伝わなきゃ」と思ってしまいます。

同じように、「慌ただしいな。もう帰る時間か」「家族は帰って来たかな?」と帰るための出口を探したり、家族を探して動き回る事もあります。

 

どんな対応をしたら良いか

 

夕暮れ症候群に陥った高齢者を落ち着かせるには、少しコツが必要です。
一般的な対応として“否定をしないで、話を合わせながら徐々に意識をそらす“方法がありますが、以下の例のように対応します。

・高齢者「ご飯の支度があるんだけど・・・」→私たち「実は○○さんを驚かせようと思って、今日はみんなで準備しちゃった!今日くらいゆっくりしてて良いんですよ」など

・高齢者「帰りたいんだけど出口はどこですか」→私たち「おうちはどのあたりですか?私は運転手なので、車で送って行きますよ。準備しますね!」など

・高齢者「なんで帰してくれないんだ」→私たち「実は私も帰ろうと思っていたんですが、手続きに時間がかかっているみたいですよ。一緒にここで待っていましょうよ」または「あしたの○時に家族がお迎えに来るそうですよ。待ち遠しいですね」など

訴えに合わせた丁寧な対応を心がけ、認知症高齢者の気持ちが落ち着くまで繰り返します。
場合によっては一緒に出口や家族を探したり、困っている事を解決する事も大切です。

 

声掛が苦手な方におすすめの方法

 

なかなかうまい言い回しができないという方は、何か“お願いごと”や“楽しい事”を提供してみると効果があります。

大好きなテレビ番組やビデオを見てもらったり、お手伝い・レクリエーションを行う事に夢中になり、興奮や興奮による頻回なトイレを減らす事ができます。

ただし、手伝いやレクが苦手な方には拒否される事がありますので、無理強いをせず見極めが必要です。

 

大切なのは性格や生活背景を知ること

 

「夕暮れ症候群の認知症高齢者にはこれが一番」という、一律に効果的だという声掛けはありません。
その方ひとり一人にある生活リズムや境遇、性別や職業などを考慮した声掛けが効果的です。

 

時には役者になって演じきる事が必要

 

認知症高齢者が落ち着かない時には、私たちの事を“あなた自身”として認識していない事があります。
娘なのに妹やお手伝いさんだと思っていたり、職員を警備員や息子だと思っている様子であれば、否定せず、その役になり切った言動をする事も大切です。

余談ですが、認知症高齢者の対応がうまい人は、“役者“で“言葉たくみ”な方が多い様に感じます。

 



 

あとがき

 

今回は認知症高齢者の夕暮れ症候群にしぼった内容でしたが、“その方の性格や生活背景を知る”事は介護をする上でとても重要な事です。

その方を知る重要性は認知症になっていない高齢者にも共通している部分であり、個々に応じた対応ができる様になれば、介護の負担が激減するはずです。

「なかなか言う事を聞いてくれない!」という方は、自分の対応や周囲からどう見えているのか考えて見ると、思い通りに行かない原因が視えて来るかもしれません。

2018-04-17カラダと病気②

Posted by garu-mama